大和タケル
今回はとても期待され設計開発されながら
第二次大戦終結に間に合わなかったり斬新すぎた
幻の兵器たちを特集しました
どれも今見ても興味深いメカばかりです
特三号戦車ク6 1944
タカラ 奇想天外兵器の特三号戦車ク6です
これは空挺部隊用に開発された空飛ぶ戦車で
軽量化した九八式軽戦車に22mの翼を取り付け
グライダー化して滑空させるという大胆な発想の
兵器でした
同様のアイデアは小松崎茂も描いていますし
旧ソ連でも似たタイプの空挺車両を計画していました
九八式軽戦車
車長4.07 m 車幅1.44 m 重量2.9 t
主砲 一〇〇式37mm戦車砲×1
副武装 九七式7.7mm車載重機関銃×1
三菱ガソリンエンジン 50Ps
乗員 2 名
翼装備での空中最高速度 174 km/h
かつおどり 1943
かつおどりは 萱場製作所(現KYB)の
萱場資郎が提唱した無尾翼高速ジェット機で
KF計画としてHK1/ク1からHK4/ク4までエンジンを
載せないグライダー式で開発が進められた機体で
飛行テストに成功しましたが 1941年中止となりました
しかし 萱場は無尾翼機の開発を社内プロジェクト
として続け 小型で高機動の戦闘機"かつおどり"と
してまとめました
キットのかつおどりはモンモデル1/72 管理者製作
推力750 kgのラムジェットエンジンを搭載し
最高速度900 km/h マッハ0.72を出す計画で
30mm無反動機関砲を搭載する予定でしたが
これは一部の四式戦に装備された40mm自噴式機関砲
つまりロケット弾の30mm版だと思われます
この自噴式機関砲の発案者が萱場資郎社長その人です
この先進的な機体も モックアップまでいっていましたが
終戦で残念ながら間に合いませんでした
全長 4.5m
全幅 9m
自重 940 kg
エンジン
萱場一型 ラムジェット推力750kg
最大速度:900 km/h
実用上昇限度 15,000 m
航続距離 400 km
武装 30mm無反動機関砲 × 2基
海龍 1945
この小型潜水艇は後に特攻兵器にされましたが
元々は魚雷2発を搭載した水中戦闘機とも呼べる
稀有の兵器でした
各所に航空機から抽出した機構を取り入れ
艦体から突き出した 大型の水中翼で姿勢制御
を行いますが双発爆撃機銀河の操縦系を用い
またジョイスティク型の操縦桿にするなど
時代に先駆けた先進のデザインでした
224隻が建造され 更に200隻以上が製造中でしたが
終戦のため 使用されませんでした
モデルはローレライ版の海龍1/144と管理者の
作ったガトー級を改造したおやしお1/700と
海龍改/想定 1/300です
全長:17.2m
全幅:3.5m
排水量:水中19.3t
最大速度:水上6.5kt、水中10kt
水中航続距離:69km(37.5海里)/5kt
水上航続距離:832.5km(450海里)/3kt
兵装:外装式53cm魚雷×2もしくは爆薬600kg
イ400型潜水艦 1944
この巨大水中空母はすっかり有名になったので
説明は不要でしょう
攻撃機晴嵐を三機搭載し 世界一周をできる
能力は空前の力を持っていました
ここでは ちょっとした趣向から計画のみで
幻となったイ403潜を想定してキットで作って
みましたのでご覧ください
舵を大型化し 艦首魚雷発射管を減らし
艦砲も小型化して軽量化した上で
若干 エンジンを強化し 速度や操艦性能を
向上させたという設定です
更に前出した海龍やかつおどりも載せてみました
イ403潜 想定スペック
水中排水量 6600トン
全長 122m
ディーゼル発動機 8000ps
電気モーター 3000ps
最大水中速度 10ノット
7cm単装砲×1
25mm3連装機銃×2
同単装1挺
53cm魚雷発射管 艦首4門
特殊攻撃機 晴嵐×2
萱場 かつおどり×1
水中戦闘機 海龍改×1